小学生の受験/大垣の塾なら朱温塾
2023/10/29
小学生の子どもに選択権があれば話は別だが、大半は親による選択だと判断して構わないだろう。
我が子の将来を想っての選択だろうから、他者がとやかく言う必要もないことを前提とするが、私は反対する。我が子の選択肢には微塵もなかった。そもそも我が子にその才能がないことはこの際置いておく。
高学歴高収入が我が子の将来を明るく照らすとして、それは数ある可能性のうちの一つに過ぎない。それよりも、子どもの人間形成にとって欠かせない貴重な時間がそれらのために奪われるという損失にもう少し目を向けて欲しい。小学1年生から週に何日も塾に通い、高学年になれば学校が終わってからのかなり長い時間を塾で過ごすことになる。なんともったいないことか。
本は読んでる?電気じゃなくて、伝記の本。
友だちとはいつ遊ぶ?鬼ごっこやドッチボールはいつやるの?
虫取り網はどこで使って、泥んこになった服をママに叱られるのはいつ?
そんな疑問しか浮かばない。
幼少期の外遊びが大切なことは多くの研究機関が発表しており、外遊びによる認知機能の高まりによって、知育面・学習面において様々な効果があることは今やよく知られている。自然体験によって知的好奇心が向上することも同様だ。日本人は学力だけは高いものの、知的好奇心は西欧に比べてかなり劣っているという報告が出されていることはご存じだろうか。知的好奇心が低い大人は、仕事においても社会においても活躍することができないと思っている。仕事でのプロジェクト達成しかり、地域での社会課題解決しかり、目の前の問題と対峙しながら粘り強く前に進んでいくには必要な力だ。
外遊びに際して誰かと一緒に遊ぶことはコミュニケーション能力を身に付け高めることにも有効的だが、親や先生の監視下ではなく、子どもたちだけのコミュニティの中で育まれるものの方が社会生活を送る上では有効だろうと思う。
子育ては一度きりであるから、あれやこれやと考えて悩んで迷いながらも数ある選択肢の中から最善の選択をするとして、子どもの成長期にはそのときどきで必要な教育がある。生まれたての赤ん坊には笑顔で語りかけてあげることが必要だろうし、3歳になるころにはそろそろオムツがとれるように何かしらの指導を始めるだろう。字の読み書きに興味を示したころには、落書き帳に書いた逆さになった「さ」の字を正しく書いて教えてあげる時間も必要だ。
このように、成長期のそのときどきで必要な教育は異なると思うが、小学生の期間に学習というある一つの限られた分野の教育に負荷を掛け過ぎると、その他の大切な能力を伸ばすタイミングが失われてしまう。何事もバランスが大切だ。
大人になったとき、仮に中学受験が高学歴高収入を達成する一助になっていたとして、それ以外の能力が失われてしまっていては幸せな社会生活を送れるとは思えない。社会にはいろんな人がいて、ご近所にも会社にも様々な価値観を持つ人がいる。その中にはこれまでの人生では出会ったことのない自分の理解が及ばない思考を持つ人もいる。そんな人たちともうまく付き合いながら、愛する人と一緒に子どもを育てながら自己実現を図っていかなければならない。多様な価値観を認め合える姿勢を育むことも、幼いころの体験が根本にあるはずだ。
学力に偏った価値観を持つ親たちが集まれば、その子どもたちの価値観も似る。でも社会はそうではないし、そうであってはならない。繰り返すが、社会には様々な人が存在して、多様な価値観や考え方を認め合いながら仲良く暮らしていかなければならない。ある一部の層や階級がそれ以外を排除するような社会では、心休まる安定した暮らしができるはずもない。お子さんが政治家志望であればなおさらだ。
飛躍し過ぎた感はあるが、とどのつまり、多様な価値観を学び感じ取りながらコミュニケーション能力や心肺機能を向上させ、お互いを認め合って労わりあえる心を育むためには小学生が勉強し過ぎていてはダメだ。もっともっと今しかできないことが子どもたちにはある。
学習塾の経営者でありながらベテラン講師である私が言うのだから、少しは耳を傾けてくれ。と切に願いながら、多様な価値観が存在する空間で今日も小学生たちを待つことにしよう。言わずもがな、彼らは週に一度しか塾には来ない。
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朱温塾
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電話番号 :
0584-71-1222
大垣で小学生が学びやすい工夫
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